● 高い信頼性を支える設計と製造技術
当社では、すべてのトランスにおいて、構造設計・材料選定・製造工程の各段階で部分放電(PD)対策を講じています。
具体的には、真空含浸や樹脂充填によって空隙の発生を抑え、巻線配置は電界分布が偏らないよう設計し、適切な絶縁距離を確保することで、部分放電の発生リスクを最小限に抑えるよう取り組んでいます。
その中でも、コロナフリー仕様のトランス*¹では、より高度な対策を行い、出荷時の部分放電レベルが10pC以下となるよう製造・検査を行っています。
*1 現在は低周波用途の高圧トランスに限定
● コロナフリートランスについて
コロナフリートランスは、部分放電(コロナ)の発生を抑制することを目的に設計された、高絶縁仕様の高圧トランスです。
部分放電を抑えるための専用設計を採用しており、IEC 60270およびIEC 60076-11に準拠した試験方法により、部分放電が10pC以下であることを確認しています。
必要に応じてJEC-0102(日本電機工業会規格)に準拠した製品の製作も可能です。
● 使用材料や構造の例
製品の電圧や使用条件に応じて、絶縁性能や耐久性、安全基準を満たす材料と構造を個別に選定しています。
最適な設計により、安全かつ信頼性の高い製品を製作しています。
*具体的な構成や数値は機密保持のため公開しておりません。
● 検査・試験内容
すべての製品に対して、電圧試験や励磁電流測定などの基本的な電気検査を実施しています。
また、部分放電測定は製品の仕様に応じて実施しており、コロナフリー仕様の製品については、IEC 60270およびIEC 60076-11に準拠した方法で測定し、10pC以下であることを出荷前に確認しています。
● 導入実績(業種)
当社のトランスは、国内トップシェアを持つ家庭用電位治療器メーカーの製品に採用されており、医療機器分野における高い品質要求にも対応しています。